屋上防水のメンテナンスと防水の種類
目次
1.屋上防水メンテナンスのタイミング
RC造の建物は築15年経過程で屋上防水のメンテナンスを考えた方がよいでしょう。
また、雨漏りがある建物は補修の必要があります。
このように天井の塗装に剥がれがでてきたら漏れている証拠です。
また、屋上の立上りが浮いている状態でも施工が必要となります。。
塩ビシートの場合
膨れや浮きがでてきたり
シートの中に水が溜まってしまうこともあります。このような状態が続くと雨漏りの原因にもなりますので早急に処置が必要です。
2.防水の種類
ウレタン塗膜防水
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の屋上防水の改修工事でよく採用される防水工法です。
ウレタン塗膜防水の特徴
密着工法や通気緩衝工法があり、シート防水では施工しづらい複雑箇所にも対応しやすく硬化すればゴムのような防水幕が形成できます。
メリット
継ぎ目のないシームレスな仕上がりで、複雑な形状にも施工しやすい。
弾力性が強く下地の動きにも追従し破断しづらい。
デメリット
完全硬化が遅く塗ったその日は上がれない。
耐用年数
10年且つ5年おきにトップコートの塗替えをするのが望ましい。
塩ビシート防水
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の屋上防水の改修でよく採用される防水工法。
塩ビシート防水の特徴
接着工法や絶縁工法があり、シート同士を溶かして溶着し一体化させることができます。
1.5㎜と2㎜の厚みがあり、歩行する場所は2㎜のシートを採用します。
メリット
絶縁工法の場合、下地の影響をあまり受けないため既存の防水層を剥がさずに施工できる。
工期が短い。
デメリット
複雑な形状の屋上には不向き。
気温の上げ下げでシートが伸び縮みするため経年劣化で浮きやシワが出る。
耐用年数
10年ほど
アスファルト防水
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物に使われます。窯を焚き280度で溶かしたアスファルトを防水面に流し込んでアスファルトシートを張重ねる防水工法で1番歴史のある施工法です。
アスファルト防水の特徴
防水工法では1番長持ちし、大きな建造物に使われることが多くあります。熟練の技が必要となります。
メリット
1番安心でき長持ちする。頑丈。
デメリット
工事中はアスファルト特有の臭いがする。
火気に注意が必要。
施工できる職人が少ない。
耐用年数
20年ほど
改質アスファルトシート防水
鉄筋コンクリート造や鉄骨造の屋上防水で既存がアスファルト防水の改修工事でよく採用される工法です。
改質アスファルトシート防水の特徴
密着工法や通気緩衝工法があり、アスファルトシートをトーチバーナーで炙り溶かしながら張進めていく工法です。
メリット
窯を使わずにトーチバーナーでアスファルト防水ができるので作業性がよい。
アスファルトを溶かしてシート相互を一体化するので信頼性が高い。
厚みがある為丈夫。臭いが少ない。
デメリット
施工できる職人が少ない。
技術力で仕上がりや防水性に差が出る。
火気に注意が必要。
耐用年数
10年且つ5年おきにトップコートの塗替えをするのが望ましい。
FRP防水
Fiber rainforced plastic の略でガラスマットを樹脂で含浸させ固めた防水層です。非常に硬く丈夫でありながらも軽いので、主に木造住宅のバルコニーやベランダに多く使われています。
FRP防水の特徴
車のバンパーなどにも使われている材料で硬く頑丈、しなり、曲げにも強く木造下地に向いています。
メリット
FRP防水の上は歩行もでき、硬い物、重い物を乗せても問題ない。
硬度も高いので引きずりにも強い。
デメリット
とても強い溶剤臭がある。
可燃性なので火気厳禁。改修しづらい。
耐用年数
20年ほど