足場の種類と費用
外壁塗装をするときには必ず足場が使用されますが、直接塗装工事に関わるものではないので詳しくは知らないかたも多いかと思います。
見積りの際には足場代も加算されるので種類や費用を把握しておくことは大切になってきます。
足場の必要性
足場を設置する目的として
まず一つ目は職人の「安全確保」です。高所で作業を行いますので安全を守る事が最大の目的です。
万が一の転落やケガなどがおきてしまうと最悪の場合死亡してしまう危険性もあります。職人だけでなく施主様にとっても精神的な負担がないように備える必要があります。
二つ目は「施工品質」です。足場がない状態で塗装をすると均一に塗装ができなく作業効率も良くありません。
手が届かない部分も塗装できるので施工品質の維持にもつながります。
三つめは「近隣トラブル防止」です。足場を組むことで養生ネットを張ることができますので、高圧洗浄の水しぶきや塗料がご近所様へ飛散することを防ぐことができるのです。
足場の種類と価格について
坪(延べ床面積)2階建て | 足場面積 | 単価/㎡ | 計(メッシュ別) |
---|---|---|---|
20坪 | 140㎡ | 650円~1,200円 | 91,000円~ |
30坪 | 190㎡ | 650円~1,200円 | 123,500円~ |
40坪 | 220㎡ | 650円~1,200円 | 143,000円~ |
50坪 | 240㎡ | 650円~1,200円 | 156,000円~ |
単管・単管ブラケット
単管足場は鉄パイプを組み合わせる足場です。狭いスペースでも設置することも可能です。しかし、作業中は2本のパイプの上に上がることになるので、足を滑らせる危険性もあり現在は使用されることは少なくなりました。
クサビ(ビケ)
クサビ(ビケ)は単管ブラケットと違い、板をハンマーでしっかりと差し込み固定する足場です。最も安全性が高く作業しやすいので現在の住宅施工では主流となっています。
クサビ足場は住宅にとても適した足場ですが、ビルやマンションなど31メートル以上の高さで設置する場合は、建地を2本にするなど特殊な細工が必要になり公共工事ではほとんど使用されません。
枠組み足場
足場の中では最も主流で特に大規模改修で使用されます。枠部材と踏板、ブレース、手摺からなる部材でくみ上げていきます。制限の高さは45メートルと最も高くくみ上げることが可能で、安全性見おいても信頼度が高いのですが、細かく複雑な個所には適しているとは言えません。
近年、次世代足場といって、ダーウィン。アルバトロス、ミレニュームなど各メーカー様々で、ブラケットや余計な部材がなく作業性がとても良いと思います。
基本的に戸建て住宅には使用されません。
屋根足場
通常屋根の塗装に足場は使用されませんが、勾配が急な場合は安定した作業を行うために設置します。
屋根足場の場合は外壁に掛ける足場よりも高額です。
足場の費用が高くなる場合
足場の費用が高くなるケースがあります。例えば道路から家までの距離がある場合や階段を登る必要がある場合になります。
車が入れない状況の場合は、足場を運ぶ時間と手間がかかりますので費用も高くなってしまいます。
また、高層の建物の場合、必要な資材が増えたり設置や運搬の時間もかかるので費用が高くなるケースがあります。
マンションやビルだけでなく、戸建て住宅も2階建てよりは3階建ての方が高くなります。
前述の通り、足場の種類により金額も異なります。高さや種類は建設安全法令により決められたものがありますので、自由に選択ができません。
足場が無料の場合の注意点
「足場代はサービスします」と言う業者さんもいらっしゃいますが、この場合は注意が必要になります。
見積りだけ見れば安く感じますし、サービスと言われるとお得感があります。しかし実際は他の項目に足場代を上乗せして見積りを出している可能性があるのです。
また、足場を無料にした分、塗料を薄めて使用したり適切な工程で施工しなかったりと最悪の場合手抜き工事をされる可能性もあります。
足場代サービスなど営業トークに惑わされず、適切な価格で施工する信頼のおける業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
足場は職人の安全の確保や品質維持などの目的で設置されています。外壁塗装においてはとても重要な作業です。費用が高くなる場合や、足場が無料になることはないということを知っておき、見積り項目を見た時の参考になればと思います。